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闇の中で       -5-

2005/05/22       15 days later

 これぞホントのマウスだ。生後15日目の野ねずみの赤ちゃん。実はおととい、母ねずみがケージのフックをはずし、子ネズミを一匹くわえて逃走した。

 残った一匹がこの赤ちゃん。まだ、目も開かず、排尿、排便も刺激を与えないとできない。しかたなく、昨日、ネズミ捕りをしかけて母ネズミを再捕獲して授乳させた。

 もし、母ネズミを釈放しなければ、巣に残した子ネズミが餓死するのは必須。もともと害獣なのだからこのまま放置する手もあったが、想像するだにあわれと言う声もあり、母ネズミを再釈放した。

  

 この子ネズミは、目が開いたら人間さまからミルクを与えられる。「刷り込み」がはたして機能するのだろうか楽しみだ。

 この子ネズミはいま、まさに目が開く寸前。わずかに見えている可能性もある。手のひらの上でミルクをちゅうちゅうとすする。

 ときどきチューと鳴く。歯はすでにあるがまだ噛むことをしない。ミルクをすする途中でよく眠ってしまう。眠るとピクピクと手足がケイレンするのでそれとワカル。

 肛門の付近をティッシュでさすると排尿や排便をする。犬、猫と一緒だ。犬も猫も母親がお尻をなめる刺激で排泄する。ネズミの排泄はかなり強力な伝染病の原因になるので殺菌処理は必須だ。

 35日で妊娠可能というならこの子もあと20日ほどで完全な大人になる。信じがたいがそうかも知れない。

 なぜなら、この子の誕生から今日まで毎日見ていたが、一日一日歴然とした変化があった。目が開いたらもしかしてもう手に負えなくなるのかもしれなーい。

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